作品画像:自画像

1916(大正5)年
油彩・画布 額
45.5×37.5㎝


顔の周囲は、暗い色で塗られ、血色のよい肌とこちらを真っ直ぐに見つめる瞳が印象的な自画像です。彜は、初期から多くの自画像を描きましたが、本作までの目線は、画面のこちら側から少し逸れるように描かれていました。この年、彜に大きな影響を与えた海外の画家のひとり、ピエール=オーギュスト・ルノワールの《泉による女》(大原美術館蔵)の筆致や色彩を目の当たりにした感動と手ごたえを、本作に見て取ることができます。