1873(明治6)年 絹本淡彩/軸 37.8×48.8㎝ 頬に手を当てて、筆で何かを書いている人物。その横には床に置いた紙の前で、肩を揉まれている人物がいます。本作は、鉄斎が松山で親しくした人物の家に伝来しました。左上の賛には、富岡鉄斎が「竹(ちく)雨(う)老人(ろうじん)」なる人物の家に宿泊した時、筆をとって疲れた際に、按摩を受けて疲労を癒したという内容が書かれています。素朴な線で力みの無い仕上がりですが、人物たちの親しい交流の様子が伝わる作品です。