作品画像:山男

1953(昭和28)年
多色木版/紙
39.0×28.5㎝
 


名の知れた山の風景を数多く版にしていた畦地が、山に生きる無名の人物表現へと主題を転換した記念碑的作品とされています。自ら遅咲きだと語った畦地が50歳を過ぎて切り拓いた独自の境地でした。風景から人へと、主題は大きく変わります。しかし、山岳風景に長年取り組む中で、見出した版画の平面性を強調する表現は、山男で更に多彩に展開し、名前や場所に縛られないその表現は国を超えた評価へとつながっていきました。