10月8日、アトリエ2では楽器づくりの講座を開催しました。
この講座は、身近にあるもの竹やサランラップの芯、空き缶、ペットボトル、箱、王冠などを使って、お気に入りの音を奏でる楽器を創作するというもの。
見本となる様々な楽器、ドラム、木琴、笛、ギロ、マラカス、タンバリン(いずれももどき)を元に目指す楽器を決め、鋸や金槌、ドリルなどを駆使しながら、制作しました。
では、それぞれの楽器づくりの様子を紹介します。
<木琴♪>
今回は音板には竹を用意していたので、木琴ならぬ竹琴づくり。
見本は美術館で職場体験を行った鴨川中学校の生徒が制作してくれました。
竹を半分に割ったものを台座にし、その上に竹を割いたもの、細めの竹、流木を音の高低順に並べました。楽器づくりの本には台座と音板が接する部分にスキマテープを挟むようになっていたのですが、鴨川中の生徒が作るときにスキマテープがなく、スキマテープなしでもそれなりに満足しました。しかし、講座の当日、その見本にスキマテープをはさみ込むと、音が響き、断然音がよくなりました。
ということで、ポイントはスキマテープ(もしくはスポンジ)が判明。
まず、参加者は音板や音板を並べる台座選び。音板は音を確かめながら、厳選しました。
台座には、竹や木箱を使いました。演奏しながら歩けるように、首からぶらさげられるような木琴に仕上げた参加者もいました。
<笛♪>
長さの違う竹やストローを連結させた笛づくり。
しくみは単純ですが、何しろ音を出すのが難しい!それでも、見本にあった竹の笛を作りたいと名乗りをあげる参加者がいました。
手頃な細さの竹を選び適当な長さに切り、竹の表面をヤスリで磨きました。
見本をよく観察しながら、竹の底をグルーガンで埋め、竹を並べて紐で連結させました。
マスキングテープやビーズで飾り、吹くだけでなく振るとビーズとビーズのぶつかる音も楽しめる楽器が出来上がりました。
吹き慣れない笛の音は優しい音でしたが、吹き方を練習するとまたよりよい音が楽しめるでしょう。
<マラカス系♪>
容器にタネ、ビーズ、金属の破片などをいれて振って音を出す楽器づくり。
中に入れるものによって音は変わります。入れるものを吟味して、作りました。
サランラップの芯に2種類の種を1個ずつ入れ、筒の両端を風船で蓋をしたものは、種がトランポリンのように筒の中をはねて、ドラムのような感じの楽器になりました。
サランラップの芯を使って、レインスティックに取り組む参加者もいました。レインスティックは、筒の中にらせん状に楊枝を差し込み、中に入れた粒状のものが楊枝にひっかかりながら落ちていくという、音をゆっくり長く楽しむ楽器です。音の長さを長くするには数多くの楊枝を差し込まなくてはいけません。サランラップの芯は案外固いので、目打ちで穴をあけ金槌で楊枝を打ち込みました。講座の時間を過ぎてしまいましたが、根気よく丁寧に楊枝を差していきました。筒には楊枝の切れ端を刻んだもの、植物の種などを入れて、両端を風船で蓋をして完成。楊枝をたくさん差し込んだ甲斐あって、見本より長く音を楽しめるレインスティックになりました。
今回、音が出るものを作ることが目的ではありましたが、音を楽しむためには見た目も楽しめるものにしましょう!ということで、楽器の見た目にもこだわってもらいました。テープやシールなどで飾ると視覚にも心躍る楽器になりました。
みなさん、持ち帰った楽器で楽しい演奏を繰り広げてくれているでしょうか…。
この講座は、10月15日(日)にも開催します。
参加ご希望の方は、美術館までお申込みください。