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日本におけるモダンデザインの先駆者として高く評価されている、
杉浦非水(1876-1965/松山市出身)。
愛媛県美術館は、彼が手掛けたポスター、パッケージデザイン、装幀、図案集をはじめ、
制作の背景を知るためのスケッチ、遺愛の品々など、約7,000点のコレクションを所蔵しています。

非水の生涯

写真:杉浦非水

明治9(1876)年5月15日、愛媛県松山市松前町生まれ。明治30(1897)年東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画選科に入学。在学中に黒田清輝と出会い、黒田がヨーロッパから持ち帰ったアール・ヌーヴォーの資料を鑑賞、模写した経験が図案家への転身を方向付ける。

明治41(1908)年より三越呉服店の嘱託となり、同店のポスターやPR誌表紙等のデザインを一手に担う。そのほかにもラクトー株式会社(現・カルピス株式会社)や、東京地下鉄道株式会社(現・東京メトロ)、のポスターをはじめ、装幀、雑誌表紙、パッケージデザインを多数手がけた。

大正14(1925)年にポスター研究団体「七人社」を結成。多摩帝国美術学校(現・多摩美術大学)の創立に参画し、同校校長と図案科主任教授を就兼任した。昭和30(1930)年、日本美術院恩賜賞を受賞。昭和40(1965)年8月18日永眠(満89歳)。